case.01 脳卒中(のうそっちゅう)(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血)

脳卒中について

脳卒中とは脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血の総称です。脳梗塞は脳の血管が詰まる疾患です。脳出血は脳の血管が破れる疾患です。クモ膜下出血は脳動脈瘤の破裂、動静脈奇形の破綻、外傷により生じる疾患です。
脳梗塞のうち脳血栓症は脳動脈の老化、すなわち動脈硬化が原因となり徐々に血管がつまる病気です。脳塞栓症は心臓の不整脈などが原因で頭蓋外から飛んできた血の塊が脳血管につまる病気です。脳出血を起こされる方の多くは高血圧症の既往を有します。
クモ膜下出血には予兆のないことが多いので、予防には脳ドックによる脳血管検査などがとても有効です。

脳卒中の予防的治療

 

近年、頸動脈狭窄・閉塞により脳梗塞になられる方が増えています。当院では頸動脈狭窄に対するステント留置術(CAS)を積極的に行っています。血管内治療のデバイスの進歩により、重大な合併症・後遺症が起こりにくくなっているため、治療成績も良好です。当院の治療適応は大変厳密ですが、症例数は岡山県内では多い方であり、年間10~20例のステント留置術を行っています。

脳梗塞予防のために、開頭術により頭皮の動脈と脳表の動脈をつなぐ、浅側頭動脈・中大脳動脈吻合術を行っています。年間の症例数は少ないですが、厳密な手術適応症例に絞って施行しているためであり、その術後成績は大変良好です。

脳卒中の急性期治療

血管内治療専門医が常勤として滞在しているので、脳梗塞の超急性期に搬送された患者様に対して、血管内治療による血栓回収療法を行うことが可能となりました。血栓溶解療法(t-PA)も適応があれば、一年365日24時間実施可能です。

脳出血については、緊急的に救命が必要な場合、全身麻酔による開頭血腫除去出を行います。神経機能の回復を期待して行う手術は発症後数日以内に内視鏡を用いた血腫除去術あるいは定位脳手術による血腫吸引療法を行っています。

症例紹介

  • case01 脳卒中
  • case02 脳動脈瘤
  • case03 慢性硬膜下血腫
  • case04 正常圧水頭症
  • case05 片側顔面痙攣・三叉神経痛
  • case06 脳腫瘍
  • case07 脳動静脈奇形・硬膜動静脈奇形・内頚動脈海綿静脈洞瘻
  • case08 その他の症例